世界の研究者やビジネスリーダーたちが一堂に会した「東京フォーラム2025」[2025年11月21日(金)・22日(土)]のアーカイブ映像が、YouTube上で全編公開されています。
東京大学・安田講堂で行われた本フォーラムでは、一般参加者が耳を傾ける中、「資本主義を問い直す」というテーマのもと、資本主義が抱える喫緊の課題や今後の展望などについて議論を深めました。
今回のニュースレターでは、前編と後編の2回にわたり、東京フォーラム2025の中で行われた4つの「Panel Discussion」をピックアップします。
前編となる今回は、「経済発展により自然と民主主義が育つ」という近代化論の仮説と世界の民主主義の現状との矛盾を浮き彫りにした「Panel Discussion 1」、「未来へのインフラ」である大学の財政的持続可能性や第2次トランプ政権発足後の米国大学の危機を多角的に考察した「Panel Discussion 2」をご紹介します。
▷▷▷セッション概要
民主主義なき繁栄―「近代化論」の21世紀的再検討
資本主義と民主主義
「近代化論」は、経済発展が民主主義の成立につながるとする仮説として長く学術や政策の基盤となってきました。 しかし、21世紀には経済成長を維持しつつ非民主的体制を続ける中国・ベトナム、民主化が逆行するインド・トルコ、欧米での極右台頭など、直線的発展モデルでは説明できない事例が多く見受けられます。 特にグローバルサウスでは、選挙と自由制限が併存するハイブリッド体制が広がり、経済と民主主義の関係は複雑化しています。 このセッションでは、比較政治・国際政治経済・開発研究の視点から、近代化論の限界を再検討し、資本主義的発展と政治体制の新たな理解を模索します。
モデレーター
向山 直佑 [東京大学未来ビジョン研究センター・准教授]
パネリスト
エリカ・フランツ [ミシガン州立大学政治学部・准教授]
キム・ソンヒョク [高麗大学校公共政策学科・教授]
川中 豪 [亜細亜大学国際関係学部・教授]
阿古 智子 [東京大学大学院総合文化研究科・教授]
▷▷▷セッション概要
米国大学の危機と、グローバルな高等教育の将来:学問と資本主義の関係を再考する
資本主義と大学
「世界の知的探求をリードしてきた米国の大学は、トランプ政権が研究資金の停止などをちらつかせる中、自由で開かれた学びをどう維持していくのか、難しい状況に置かれています。大学がより多くの資金を企業に求めるようになった場合、研究の客観性、教育現場の多様性や平等は担保されるのでしょうか。未来を拓く人材とアイディアを生み出す高等教育と資本主義の関係について考えます。
モデレーター
彦谷 貴子 [東京大学グローバル教育センター・教授]
パネリスト
三牧 聖子 [同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科・教授]
リム・メイメイ [タイムズ・ハイヤー・エデュケーション・アジア太平洋地域プレジデント]
菅野 暁 [東京大学・理事 (CFO)]