世界は今、地政学的な緊張の高まりにより分断と争いが加速している。人類の歴史に争いのないときはなかったが、それでも度重なる戦争の教訓から「争わない社会」を求め、秩序を安定させようとしてきた。しかし、そうした人類の叡智として蓄積された秩序は少しずつ効力を失い、新たな時代のグローバリゼーションは社会の不安と予測不可能性をつくりだしている。
他方で、データサイエンスや人工知能などのデジタル技術の発展は、人間のからだと思考に少なからぬ影響を与えている。これまでの環境や身体的な制約を取り払い、人々に多様な活躍を可能にするのと同時に、こうした技術が権力による監視や人間に備わるバイアス<偏見>を強化させる潜在性もある。機械と人間の境界がますます曖昧になっている今日、「人間とは何か」という根本的な問いが切実になっている。
こうした課題を克服するため、学術機関は、様々な知識と明察を民間や政府から集める求心力となることが期待されています。幅広い研究分野にわたり会話を促進・発信していく役割を、私たちは果たしたいと考えています。今回の東京フォーラムでは、科学技術と人文社会科学の専門知識を結集し、社会的分断とデジタル革新が渦巻く中で人類は地球規模の課題とどう向き合っていくかを探求します。
SCHEDULE
13:00
15:15 - 16:15
チュラロンコン大学 政治学部 名誉教授
東京大学未来ビジョン研究センター客員教授、千葉大学特任教授・学長特別補佐
東京大学東洋文化研究所新世代アジア研究部門教授
16:30 - 18:00
18:00
10:30 - 11:30
東京大学工学系研究科教授
パリ高等師範学校 准教授
パフォーマンス・アーティスト
ロボット工学者、大阪大学大学院基礎工学研究科教授(大阪大学栄誉教授)
韓国科学技術院 教授
13:00 - 13:05
13:05 - 14:05
14:15 - 15:15
15:30 - 16:30
東京大学未来ビジョン研究センター、グローバル・コモンズ・センター教授
韓国科学技術院 教授
基礎科学研究院 研究主任
ストラスクライド大学 教授